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信用保証協会ってナニ？どんな仕組みになってるの？

　
起業を考えた時の資金調達方法として、日本政策金融公庫の次に名前が出てくるのがこの「信用保証協会」です。信用保証協会とは一体どんな団体で、何をしているところなのでしょうか。
　
信用保証協会とは、昭和28年8月に制定された「信用保証協会法」という法律に基づいて設立された公益法人です。信用力・担保力が不足している中小企業や小規模事業者が金融機関から融資を受ける時に、その融資の保証人になることで資金調達を円滑に進めることを目的としています。つまり、信用保証協会が融資をするのではなく、あくまでも「債務を保証（信用保証制度）」する団体なのです。全国47都道府県+4市（横浜市、川崎市、名古屋市、岐阜市）にあり地域密着型の業務を行っており、事業者が金融機関から融資を受けた借入金の返済が出来なくなった場合に、「代位弁済」といって信用保証協会が金融機関に立て替えて返済するという保証（信用保証）をしています。その後、事業者は借り入れたお金を金融機関ではなく信用保証協会に返済していく形になります。その仕組みは、下記のようになっています。
　

　
この図のように、信用保証は「事業者」「金融機関」「信用保証協会」の3者で成り立っています。次に申し込みの流れを見てみましょう。
　
申し込み方法は2種類あり、ともに審査があります。
①直接信用保証協会に行って申し込む
この申し込み方法が上の表①にあたります。創業者が最寄りの信用保証協会に行き、相談の上融資の保証申し込みをします。申込書に必要書類を添付して提出すると、金融機関の融資を斡旋してもらえます。
②金融機関経由で申し込む
金融機関の窓口で融資の申し込みをする時に同時に信用保証の申し込みをします。金融機関が融資適当と判断した場合、信用保証申し込みの必要書類を金融機関へ提出します。
　
実際には②の金融機関経由がほとんどのようです。というのも、直接信用保証協会に行ったとしても「金融機関を経由して申し込んでください」と言われてしまうことが多いから。信用保証付き融資を利用するなら、まずは金融機関で相談するのが得策ですね。
　
中小企業や小規模事業だと金融機関ではなかなか融資をしてもらえませんが、信用保証があると融資のハードルはグッと下がります。ですが、この信用保証には「規模」「業種」「区域・業歴」に関する利用条件があります。「規模」とは資本金と従業員数のこと。業種ごとに条件が決められており、資本金と従業員数のどちらかが条件に合う必要があります。「業種」は基本的にほとんど可能ですが、農林漁業や金融業など一部の業種は保証対象外となります。「区域・業歴」に関しては、信用保証協会の管轄地域で事業を行っていることが条件です。
　
信用保証協会には「小口零細企業保証制度」や「経営力強化保証制度」などさまざまな保証制度がありますが、創業者向けの保証制度として「創業等関連保証」と「創業関連保証」があります。「創業等関連保証」の対象者は中小企業等経営強化法に基づく創業者、新規中小企業者で保証限度額は1,500万円。一方「創業関連保証」の対象者は産業競争力強化法に基づく創業者で保証限度額は2,000万円となっています。また信用保証を利用することになった場合、保証料が発生します。保証料は利用する融資制度や事業者の決算内容などによって変わるため、申し込み時に確認する必要があります。
　
いずれにせよ金融機関で取り扱いがないと利用出来ない制度の為、一度相談に行ってみることが大切ですね。
　

意外と知らない制度融資とは

信用保証付き融資について調べていると、よく目にするようになるのが「制度融資」という言葉。これは地方自治体が主体となって行っている創業融資としてよく利用されるものの一つで、信用保証協会の仕組みで説明した3者に、「地方自治体」がプラスされる形になります。信用保証協会が融資の債務保証をすることは変わりませんが、金融機関に対して地方自治体が融資の資金となる預託金を提供したり、信用保証協会に支払う保証料や金利の一部を負担したりしています。

　
つまり、「地方自治体が行っている信用保証付き融資」が「制度融資」なのです。そのため創業者が制度融資を利用しようとする場合は、自分の住んでいる地域もしくは事業を展開する地域の自治体窓口に相談に行くことになります。その際、自治体窓口は都道府県と市区町村と両方に問い合わせるようにしましょう。市区町村が独自で制度融資を行っていることも多く、どちらが自分の希望に沿っているかを見比べて申し込むことをオススメします。
　
では制度融資のメリット・デメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

　　
創業融資を利用する際は日本政策金融公庫と比較検討することが多いと思いますが、制度融資は各自治体によって内容が変わるため、上記メリット・デメリットは制度融資に共通した部分ではあるものの一概には比較出来ません。自分の地域の制度融資と日本政策金融公庫を比較するときには、「融資限度額」や「金利」、「自己資金の要不要」「担保・保証の要不要」など、違いの出やすい項目を比較してみましょう。
　

都道府県別創業融資一覧表

各都道府県が行っている制度融資を含む創業融資支援ですが、多少HPで探しにくいこともあるようです。こちらに代表的なものを一つずつ掲載していますので、ぜひご参考下さい。また地方自治体の融資関連は内容が変わることが多いので、必ず自分で問い合わせるようにしてください。